原 康子HARA Yasuko

プロフィール
体のあちらこちらが痛い話題が増える亥年。岐阜県岐阜市出身。
細身のジーンズが苦でなかった時代、修士論文のフィールドワークとして、ムラのミライの活動地(当時)である南インドを訪れたのがムラのミライでの活動の始まり。
インド留学、約10年間のインド勤務、5年間のネパール滞在を経て、2016年から京都暮し。 最近の楽しみは、京都のおいしい地下水で淹れるコーヒーと、1技覚えて、2技忘れるペースで続ける合気道。
提供できる内容(専門分野/講師としての強み)
国内外での研修企画・実施とNGO/NPOへの伴走支援を担当。特に子どもも大人も楽になる「子どもとの対話に使うメタファシリテーション」の普及・実践に力を入れている。
国内外での研修企画・事業の実施
「なんでも住民主体とか参加型と言って、様々な活動を私たち(住民に)丸投げするのでしょう?」(住民)
「住民主体とか(表向きは)いってるけど、そんなことが出来ていると思えないし、どうやって実現したらいいのかわからない。」(行政、NPO/NGO)
国内でも海外でも不思議に共通していた「住民主体」や「参加型」を標ぼうする活動に携わる方から聞こえてきたこんな声。
1995年以来、ムラのミライの活動に携わり、住民主体の活動を実現する「技術」があることを知り、その技術(メタファシリテーション手法)を身につけるまでに、かなりの訓練の時間が必要なこと、そして継続的に訓練が必要なことを身をもって知りました。 1年から長いもので10年と、じっくり時間をかけて、一人一人が「ムラ=コミュニティ」づくりに携わることができる、そんな活動を担う人にメタファシリテーション®技術を伝える活動を海外や国内で続けています。
子どもが安心して話せる大人を増やしたい
「こんなふうに、大人に話を聞いてもらえたら、子どもの時の私はもっと楽に話ができたはず。」
「この講座はすべての大人、すべての先生に受けてもらいたいです。だって、いつも喧嘩ばかりしていた私の叔母ちゃんが講座に参加して、喧嘩は減りましたし、私の話をたくさん聞いてくれるようになったのですから。」
前者は、子どもとの対話に使うメタファシリテーション講座に参加した日本の方、後者は海外の方へのメタファシリテーション連続研修に参加された方の姪っ子さんの言葉です。
身近な人とのコミュニケーションが楽になると、日々のしんどさは大きく軽減されます。それは自分が「相手の話を聴く」ことから始められること、そして練習して技術を身につければ聴けるようになることが、国内、海外での参加者の実践、そして私自身の実践からもわかってきました。 10代の息子がおりますが、彼が言葉を覚え始めた頃から、メタファシリテーション®を使って彼の話を聴いてきました(使わないときもありますが)。気づけば、彼も根気よく友だちの話(愚痴も含め)を聞いている様子です。話を聴いてもらった経験が、相手の話を聴くことにつながっていく。そんな様子を間近で見ていると、多くの人に伝えたいと思うのです。
実績
住民主体を目指す事業/研修/調査実績 *年単位のもの
事業:子ども/女性支援
2020年~2021年 | 独立行政法人福祉医療機構福祉振興助成事業/NPO法人a littleからの委託 「半径1.5キロで脱ワンオペ育児:ひとり親家庭への子育て支援」家事サポート基盤整備事業講師 |
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2018年~2021年 | ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ助成 「西宮で広げる、地域で助け合う子育ての輪」プロジェクト *活動の様子はジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献レポート、ムラのミライ2021年7月ニュースレターへ |
2004年~2011年 | JICA草の根技術協力事業 南インド・スラムの女性たちによる信用金庫の設立運営支援プロジェクト・マネージャー *活動の様子は原康子『南国港町おばちゃん信金~支援って何?おまけ組共生コミュニティの創り方』(新評論)へ |
研修:保健/福祉分野の専門家
2020年~2021年 | 厚生労働省受託 予防・健康づくりに関する大規模実証事業に係るコミュニケーションツールの開発・評価等一式(青森県・兵庫県・鳥取県・沖縄県) |
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2020年~2021年 | 公益財団法人日本国際協力財団受託 NPO法人シェア=国際保健協力市民の会への伴走支援(東ティモールにおける住民参加によるプライマリヘルスケア強化事業 |
2019年~現在 | 公益財団法人日本国際協力財団受託 NPO法人エイズ孤児支援NGO/PLASへの伴走支援(ケニアでのシングルマザー生活向上プログラム) |
2018年~2020年 | 鳥取県倉吉市社会福祉協議会 コミュニティファシリテータ―養成研修 *活動の様子はムラのミライ2020年8月ニュースレターへ |
研修:国際協力分野の研修/コンサルティング
2021年~現在 | JICA NGO等提案型事業「NGOによる住民主体型プロジェクト形成・実施のための方法論と技能」オンライン |
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2021年~現在 | JICA NGO等提案型事業「揖斐川流域で学ぶローカル・ガバナンス(地域のお作法)発見方法」オンライン/岐阜県 |
2022年1月~2月 | JICAイラン 「住民参加型地域開発コミュニケーション能力向上ワークショップ」オンライン |
2016年~2017年 | JICA NGO等提案型事業「コミュニティ・ファシリテーターを育てる実践研修」沖縄県名護市 |
調査
2020年 | (株)日本総合研究所 「地域住民参加型の健康づくり施策にかかる調査 」鳥取県倉吉市 |
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2018年 | ムラのミライ&a little 「西宮で迎える産前産後の実情調査」 |
2003年~2010年 | 国際協力銀行 インド共同森林管理事業:コミュニティ開発専門家として円借款森林案件を複数調査 |
講演/研修 *単発のもの
2021年 | 岐阜県関市市民協働課 メタファシリテーション入門講座「身近な人と分かり合う対話術」 |
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2021年 | 山口県周南市立菊川中学校PTA研修会 「思春期の子どもとのコミュニケーション講座」 |
2021年 | JICA中部 「住民を巻き込む多文化共生 国内と海外の事例より〜住民が主体となって地域の課題を解決するには〜」 |
2021年 | 立命館大学 現代社会のフィールドワーク「インタビューの実践的学習」 |
2021年 | 日本福祉大学アジア福祉社会開発研究センター 「福祉・開発に関わるメタファシリテーション技法の紹介・演習」 |
2021年 | 日本福祉大学通信教育部スクーリング 「国際開発と貧困問題:福祉社会開発入門 インドで地域の女性と信用金庫を立ち上げる」 |
2021年 | 北陸先端科学技術大学院大学 地域共創スクール第2回参加型ラーニングセミナー「事実質問で関係をつくる技術~メタファシリテーション講座~」 |
2019年 | 第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 インタラクティブセッション「考え・感情・事実を聞き分ける〜事実質問の手引き〜」 |
2019年 | 2019年度第1回阪神ブロック保健師研究会 「対話型ファシリテーションの基礎~事実質問で相手の本 音を引き出し、対等な関係を結ぶ」 |
2019年 | 森のようちえん全国交流フォーラムinぎふ 「「子どものことをもっと知りたいと思ったときの聞き方」 |
2019年 | 青森県中泊町/下前&中泊漁業協同組合 青森県あぐりヘルスアップ事業「第一産業(漁業)に従事する方たちへの健康・予防のアプローチを対話を通じて行うための研修」 |
2018年 | 弘前大学医学部附属病院腫瘍センター 「医療者のためのコミュニケーションンスキルトレーニング (基礎編)」 |
2017年 | 東京女子大学 創立100周年記念連続シンポジウム「グローバル社会に生きる女性のエンパワーメント:女性を支える金融—途上国におけるマイクロクレジットの成果と課題—」 |
2017年1月 | JICAカンボジア事務所 NGO-JICAジャパンデスク「NGO 等活動支援事業」によるメタファシリテーション基礎講座講師 |
2016年 | 名古屋大学 グローバルリーダー論「現場のリアリティに届く話し方」 |
2016年 | 福山市立大学 市民公開講座「南の国の支援されるおばちゃんたちの本音と建前、見分け方」 |
2016年 | 関西大学 非常勤講師(後期)「International Development(英語)」 |
2016年 | ムラのミライ 「猪鹿庁×ムラのミライで農村集落の獣害最前線を解体」研修講師 |
2014年~2016年 | JICA NGOアドバイザー派遣(特定非営利活動法人 難民を助ける会AAR Japan、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン、特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド、特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン) |
2005年~2006年 | JICA 技術協力事業「インドネシアにおける市民社会の参加によるコミュニティー開発(PKPM)」短期専門家(コミュニティ開発)派遣 *西田基行(2018)『PKPM:ODAの新しい方法論はこれだ』文芸社 |
メディア出演
2022年 | 京都三条ラジオカフェ「国際協力のノウハウを子ども・若者支援に」 |
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2021年 | 岐阜新聞「問題解決へ対話の鉄則」関市 |
2018年 | 京都新聞「言葉一つ一つに着目 信頼気づく〜海外で培った対話法で子育て支援〜」 |
2015年 | FMレキオ 「ハップステップジャンプ」出演 |
2015年 | 岐阜新聞「ネパ—ル地震体験記〜岐阜のおばちゃんが被災」(1〜5回)寄稿 |
2015年 | ふぇみん婦人民主新聞 「おばちゃん発 “支援しない技術”」 |
2015年 | NHKラジオ深夜便 「列島インタビュー」出演 |
2014年 | 朝日新聞「著者に会いたい “支援しない技術、岐阜弁で”」 |
著作
- 原康子(2018)「多職種連携,意思決定支援に役立てるメタファシリテーションの実践(連載)」『地域連携 入退院と在宅支援』日総研出版
- 原康子(2014)『南国港町おばちゃん信金〜 ‘支援‘って何?「おまけ組」共生コミュニティの創り方〜』新評論
言語(上から順に得意なものから)
- 日本語:岐阜弁(会話も可)関西弁(聞き取りのみ)
- 英語:国連英検A級。南アジアの人にかなり通じるインド訛りの英語。インド人が読む英語ニュースでは、聞き取りレベルが一気に上がる。
- テルグ語:テルグ語の映画(例:バーフバリなど)を字幕なしで見ることを困難だが、簡単な会話が字幕なしで聞けたときが嬉しいレベル。
- ネパール語:わずかな語彙力を駆使して、道案内ができ、お店で立ち話ができるレベル。