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コミュニティファシリテーター養成研修会及び調査

日本:鳥取県倉吉市
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概要2018年4月に施行された「改正社会福祉法」により、地域住民が「主体」となるような働きかけをすることが求められるようになった保健/福祉の専門職。倉吉市社会福祉協議会の職員の方々がそうした働きかけの技術を修得するための研修プロジェクト。
期間2018年~現在
場所鳥取県倉吉市
協働者倉吉市社会福祉協議会

活動内容

住民と直接やりとりのある倉吉市社協の地域福祉課や市役所の保健師、地域包括支援センターの職員など、保健や福祉の専門職の方を対象に2018年から2019年にかけて研修を行いました。

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事実を聞く質問とそうでない質問の区別ができるようになった専門職の方たちに、次のステップとして、相手の自尊感情に配慮しながら、時系列で話を聞いていくときの技法を紹介する原。

この研修は、参加者である専門職の方々の働きかけにより、ゆくゆくは住民の手により当事者主体の活動を各地域で生み出していけるようになることが目標です。そのためにムラのミライは、まず研修参加者が、「事実」を聞くことで住民ひとりひとりの現状を把握できるよう技術指導を繰り返し行いました。

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住民に話を聞くときのシュミレーションをグループで検討するワーク。「事実質問がつなげられない」「どう場を展開したらよいかわからない」などの質問に丁寧に応える前川。

次のステップは、事実で実情を明らかにしてゆくことができるようになった研修参加者が、対話を通じて住民の持つ潜在能力を発掘し、住民の行動変容を起こす投げかけができるようになることです。そのための研修が2020年からスタートしています。

成果(何が起こった/変わったか)

実際に住民に話を聞く、というトレーニングを繰り返した結果、専門職と住民が同じ言葉(事実)で、同じものを見る状態を作り出すことができるようになっていきました。

また、これまでの研修で、ムラのミライは倉吉市の専門職の皆さんと二つのことを明らかにしました。一つ目は、国から県、県から市、市から町村に文字通り「下りてくる」様々な保健/福祉の施策が必ずしも地域の実情を反映しておらず、専門職の方々は実情を把握できないままに日々の業務をこなすことで、専門職も住民も疲弊していたこと。二つ目は、研修と実践の繰り返しを通じて、専門職の方々が実情を把握する技術を身に付けることができれば、住民主体の活動を生み出す役割を果たすことが可能になることです。

倉吉市での連続研修は、全国の保健/福祉の専門職の方たちにも降りかかっている立ち位置の大転換に、新しい方向を示すものとなりました。

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