中田 豊一NAKATA Toyokazu
プロフィール
1956年、愛媛県西南端の小さな漁村に生まれました。勉強はできるがひ弱な少年で、祖父たちのような素朴で力強い漁師の生き方へのあこがれと尊敬の念を今も持ち続けています。学生時代のフランス留学中に出会ったカンボジア難民の素朴さに共感を覚えたのもそのせいかもしれません。帰国後、当時まだ形も定まらない国際協力ボランティアの世界に入り、インドシナ難民と入管の問題、有機農業などへの関わりを経て、NGOのバングラデシュ駐在員を3年半ほど務めることとなりました。その経験が私の原点です。その後、和田信明との運命的な出会いからメタファシリテーション®手法の体系化と普及に没頭、現在に至っています。事実質問の練習台に自分の子どもたちを使ってきたところ、親子の関係が思いのほかよくなり、その極意をひとりでも多くの人に広めたいと願っています。神戸市に妻、息子と3人暮らし。
提供できる内容(専門分野/講師としての強み)
和田信明が創始した職人芸的な対話術を、メタファシリテーション®手法として誰でも使えるよう体系化したのが他ならぬ私です。最初は自分のためだったのですが、他者に使ってもらえるように延々と改良を重ねてきました。国際協力はもちろんのこと、福祉/教育/人権/環境/地域おこしなどなど、分野と地域を超えてメタファシリテーション®の理論、実践と応用をお伝えすることができます。
さらには、長期的な計画にメタファシリテーション®の活用を組み込んだり、組織やグループにおける共有や合意形成のプロセスに活用したりという、手法の習得を超えたより広範な応用に関するご相談にも乗ることができます。
実績
NGOによる国際協力および参加型開発手法等の専門家として、さらにはメタファシリテーション®手法の創設者の一人として、多数の講演、講義、研修などを実施してきました。扱うテーマは、NGO、開発協力、ODA政策、ボランティア、NPO、住民参加(参加型開発)、市民社会論、災害救援、などなど多岐にわたります。以下にここ10年あまりの間に行った代表的なものを紹介します(JICA専門家として海外の農村開発プロジェクトなどに派遣されたものは除く)。
2021年2月~2022年6月 | JICA「キルギス国 チュイ州市場志向型生乳生産プロジェクト」 短期専門家(農民組織化/メタファシリテーション) |
---|---|
2020年8月 | :(特活)メドゥサン・デュ・モンド ジャポン(世界の医療団)ラオス事務所 新規プロジェクト形成のための現地スタッフ能力強化(メタファシリテーション手法)研修 |
2020年2月~3月 | リコーFreewill助成 「思春期の子どもとのコミュニケーション」3回連続講座@東京講師 |
2019年11月 | 西宮市/子育てネットワーク西宮 思春期の子どもと「もっと話をしたい」と思ったときの聞き方、尋ね方講座 |
2019年7月 | 日本国際ボランティアセンター(JVC) 全職員ワークショップ「海外事業の振り返りと展望」ファシリテーター(3日間) |
2019年6月 | シャプラニール=市民による海外協力の会 バングラデシュでの “Our School for Ethnic Children” プロジェクトの終了時評価の実施(団長) |
2019年3月 | 日本国際理解教育学会 特定課題研究のプロジェクト「難民問題から国際理解教育を問う」公開研究会ファシリテーター「難民問題学習における情動レベルへのアプローチ:ふりかえりをふりかえる」 |
2016年1月~ 2018年3月 | AMDA-MINDS(アムダ社会開発機構) ミャンマーでのスタッフ研修 *NGO現地スタッフを継続して研修。効果絶大! |
2018年1月 | 公益財団法人山の暮らし再生機構職員研修 |
2017年9月 | NGO あおもり地球市民ネット メタファシリテーション研修、弘前近未来くらしかた検討会講演会(保健医療従事者対象) |
2017年6月 | 関西学院大学教育学部 特別講義「コミュニケーション手法について」 |
1998年~2016年 | JICA 実践的参加型コミュニティ開発手法研修 18年間に渡り、毎年約2か月、アジア/ラテンアメリカ/アフリカの農村開発に携わる人材育成の研修プログラムをコースリーダー兼講師として主導 |
2016年6月 | JICA農業開発部 職員勉強会講師「メタファシリテーション手法と農村開発」 |
2015年7月 | グローバル協力センター 大学間連携イベントワークショップ講師「国際協力のための対話型ファシリテーション」お茶の水女子大学生および他女子大学生対象 |
2014年12月 | 日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス事業 NGO活動強化のための海外アドバイザー派遣(ファシリテーション能力強化の指導) |
2014年7月 | 鳥取人権文化センター 平成26年度第1回ファシリテーター専門講座講師 |
2014年7月/2015年6月 | 兵庫県立大学国際保健学科大学院集中講義 |
2013年9月~現在まで | NPO法人京都景観フォーラム 京都景観エリアマネジメント講座「実践講座~対話型ファシリテーション~」(毎年数回) |
2013年4月 | 大阪ビッグ・アイ(国際障害者交流センター) カフェ講義「ファシリテーションを学んでみよう!気づきや問題解決を促すコミュニケーション・スキル~日常生活ですぐ実践できる対話法~」 |
2013年4月/2014年4月 | JICA 新規採用職員第一次導入研修「途上国の現場からの視点、日本の自分の足元からの視点について」講義 |
2013年2月10日/11日 | 沖縄NGOセンター 研修「対話型ファシリテーション中級~上級編」 |
2012年6月~2013年2月 | 公益財団法人PHD協会 職員研修「ミッション、ビジョン、成果の明文化、中長期計画策定及びファシリテーションスキルの習得」(計11日間) |
2012年 | 開発教育指導者研修「国際理解教育講座中級ファシリテーション養成講座」講師 |
2007年~2012年 | JICA NGO人材育成研修検討委員&講師:NGOの組織力の強化に繋がるNGO中堅スタッフの能力強化 |
2012年6月 | JICA関西 国際協力入門セミナー「バングラデシュのほんまの力~国際協力を通じて知る世界最貧国の魅力~」 基調講演:「厚い人情と個人主義を併せ持つしたたかで明るいバングラデシュの人と社会」 |
2012年1月 | 北海道エゾシカネットワーク 「エゾシカ対策人材育成研修」北海道庁エゾシカ対策室 |
2011年8月 | 東日本大震災復興推進員研修 「被災住民とのコミュニケーション技術」東松島市にて5日間 |
2011年6月 | 立命館宇治高校 特別授業「21世紀は国際ボランティアの時代―私が出会ったファシリテーションの達人、名人たち」 |
2011年1月~2011年2月 | NGO、AMネット 組織力強化アドバイザー「長期的に達成を目指す目標:中期活動計画の作成」をテーマに(計5日間) |
2010年10月 | バンコク開発問題勉強会 講師:現場型ファシリテーション手法への招待をテーマにバンコク在住日本人など対象に講義 |
2006年~2009年 | 神戸大学大学院国際協力研究科 講義「Socio Economic Development」講師(英語コース)主に海外からの留学生対象に参加型開発の理論と実践に関する半年間の講義を計2学期、集中講義を1学期担当 |
メディア出演
近ごろテレビはなし。かつては、朝までテレビに蓮舫さんと出たり、NHK教育の「国際識字年」の特別番組の制作に関わって出演したこともありました。90年代まではその他にもいろいろ出たと思いますが、詳細を思い出せないので今回は載せません。
著書/著作
- 和田信明、中田豊一(2015)『Reaching Out to Field Reality 』(『途上国の人々との話し方』英訳版)ムラのミライ
※その他、インドネシア語(2016)、ペルシャ語(2017)、アラビア語(2019)で翻訳版を出版している - 中田豊一(2015)『対話型ファシリテーションの手ほどき』ムラのミライ(全116頁)
※第5刷までの累計6,000部発行(2020年7月現在) - 中田豊一(2012~2013)「対話型ファシリテーションの手ほどき(連載)」『小児看護』(2012年1月号~2013年12月号)へるす出版
- 和田信明、中田豊一(2010)『途上国の人々との話し方‐国際協力メタファシリテーション の手法』みずのわ出版(全441頁)
※第3刷までの累計5,000部発行(2020年4月現在) - 中田豊一(2007)『人間性未来論・・・原型共同体で築きなおす社会』竹林館
- 中田豊一(2000)『ボランティア未来論』コモンズ
※2001年度日本自費出版文化賞研究評論部門賞受賞 - 中田豊一(1999)『ボランティア学を学ぶ人のために』(共著)世界思想社
- 中田豊一(1994)『援助原論・開発ボランティアが現場で考えた』学陽書房
対応できる言語
英語、ベンガル語、多少ならフランス語も