思春期の子どもとのコミュニケーション講座
思春期の子どもとのコミュニケーション講座は、たとえば以下のようなコミュニケーションに関する悩みを抱える方が、思春期のお子さんとよりよい関係を築くことができるようになるための対話術を実践的に学ぶ講座です。
- 低学年の頃は何でも話してくれたが、この頃は話をする機会がほとんどなくなった。何を考えているのかさっぱりわからず不安だ
- 学校から帰ると部屋にこもってスマホばかり見ているようだ。どうすればいいのか
- 進路についてしっかり話し合いたいのに、なかなか会話が成り立たない
- 学校生活のことで悩みがあるらしいが、親には打ち明けてくれない
この対話術はメタファシリテーションと呼ばれ、国際協力の現場では最強のコミュニケーションツールとして知られていますが、本講座では思春期のお子さん相手のコミュニケーションの手法として整理したものをお伝えします。メタファシリテーションについては「メタファシリテーション」のページをご参照ください。
対象者
- 10歳以上から大学生程度までの年齢のお子さんとのよりよいコミュニケーションを望む保護者の方
- 当該年代の子どもたちを支援する団体のスタッフ
*ご夫妻など複数名での参加も歓迎します。
注意点
親子間の日常的/一般的なコミュニケーションを扱います。不登校、引きこもり、DV、知的障害、発達障害などがある場合は、既に専門の支援機関に相談し、何らかの対処を始めているケースに限り受講いただけます。
それがまだの場合、個別の対応が必要となり、大きな時間とエネルギーを割かざるを得ない可能性があります。他の受講者の方とのバランスを考慮して、この講座へのご参加は残念ながら遠慮願うことがあることをご了承ください。
講座の内容
講義・練習・互いの実践内容の共有と検討を繰り返しながら、以下の二つを学び、習得していきます。少人数で丁寧に進めます。
*定員や回数は開催会場によって異なります。
1:自己肯定感を高める対話の仕方
「事実質問」を使って質問を組み立てることで、自己肯定感を高め、信頼関係を築くことができます。それが、お子さんの主体性を育むことにも繋がります。
講座では、そうならないパターンを識別できるとともに、よりよいものに変換していくための考え方と対話術を習得します。たとえば、「どうして〇〇しなかったの」のような質問の形を取った押し付けや非難を止め、当人の気づきを促すことができるような質問に変えていくスキルと関わり方を学びます。
2:コミュニケーションの場の作り方
思春期に入ると、親子のコミュニケーションの時間が少なくなるのは自然です。それに従って親はせっかくの機会を、提案や助言、場合によっては何かを問いただすために使いがちですが、前のめり過ぎると、両者の距離をかえって遠ざけることになります。
講座では、コミュニケーションの場を意識的かつ計画的に作り出し活用する技術を学びます。併せて、過度に前のめり、あるいは感情的にならないよう、行動分析理論に基づく自己抑制方法を身に付けます。
講師
ムラのミライ代表理事。メタファシリテーション手法を和田信明と共に開発し、メタファシリテーション講座の企画/講師や国内外でのプロジェクトの形成/実施/コンサルティング等に携わる。メタファシリテーション手法を自らの子育てに生かした経験や、周辺の人々の悩みに個別に対応してきた経験を踏まえ、この「思春期の子どもとのコミュニケーション講座」の体系化に取り組んでいる。