第9号 「選抜グループに選ばれたのはいいけれど、会議をするのはタイヘンだわ」&今月のグループ・ミーティング実況中継(2005年4月20日発行)

In 805プロジェクト通信 インド「PCUR-LINK便り」 by master

第1回委員会「会議をするのって、タイヘンだわ」3月26日

3月初旬に選ばれた生産・物流センター計画&運営委員会のメンバーSHGは、合計8つ。そのうち、3グループがビシャカパトナム近郊農村部代表、5グループが市内スラム代表であった。記念すべき第1回生産・物流センター計画&運営委員会ミーティングの会場は、市内最大スラム、コバリトッタから近いマヒラ・アクションの事務所で開くこととなった。

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ある委員会メンバーは、事前にマヒラ・アクションに電話をし、事務所をミーティングで使ってもいいか、と確認したり、ソムニード(現ムラのミライ)事務所にも、スタッフにオブザーバー参加してほしい、と連絡してきた。
第1回のミーティングは、午後2時からだったが、オバチャンたちの半数は午後1時半頃からマヒラ・アクション事務所に集まり、会場設定やお茶の準備などをしていた。他の委員会メンバーを待っている間にも、「これはアタシタチの委員会ミーティングだからね!!」という気迫が伝わってきた。

第1回のミーティングでは、今後の委員会の方針について、メンバー委員によって議論された。しかし、何かの「ミーティング」に呼ばれて、誰かの話を聞かされたことはあっても、今まで一度も自分たちで議事進行などをしたことのないオバチャンたち。
一つの話をしては、結論のないまま、次の話に飛んだり、議長がコロコロ変わったり、と会議は、議題を決めるだけで、すでに2時間以上が経過。オバチャンたちは、スッタモンダと2時間半近くかけて、今後、以下のことを中心に取り組んで行くことを決めた。

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◇委員会の規則を設定する。
◇生産・物流センターの計画&運営に必要な研修を受ける。
◇委員会の代表と副代表を選出する。
◇委員会ミーティングは毎月1回。但し、委員会ミーティングが月に2回以上になるときは、参加者の交通費はPCUR-LINK事業が負担するが、1回目は、各SHGが負担。
◇委員会仮事務所を設置する。(生産・物流センターが建設されるまでの事務所)委員会メンバーが、スタッフに仮事務所の案件を探すよう、お願いしたが、明確な条件付であった。
条件その1、市内スラムと都市農村部近郊の中間地点にあるところで、両者がバス1本で乗り換えなく通えるところ。
条件その2、テルグ新年(ウガディ・4月9日)までに、物件を探すこと。
◇生産物流センターでの事業計画を考える。
◇消費者、生産者の関係づくり、をスタートする。

ようやく議題が決まったところで、すでに時間は午後5時。そろそろ、夕飯の支度をしなくちゃいけない、ということで委員会はお開き。第2回のミーティングは、第1回がビシャカパトナム市内であったため、市内から車で1時間ほどのところの農村部のグループの集会場で行われることになった。
委員会メンバーは、次回のミーティングまでに、委員会規則案を作ってくること、を宿題にした。

第2回委員会「委員会の規則策定スタート!自分に甘く、他人に厳しく!」4月4日

前回の第1回のミーティングで宿題となっていた委員会の規則案が、各グループから発表された。

様々な規則案が議論されたが、その中で、どのようなSHGが、委員会メンバーとしての資格があるか、が議論の中心となった。
自分たちは、1月末もしくは2月末までに、ソムニードと共同で作成した、委員会選定基準にもとづいて委員会メンバーに選ばれたが、これからは、自分たちが他のグループを委員会メンバーとして選んでいかなくちゃ、いけない。その選出基準をどうするか、が話し合われた。

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▲オバチャン1:「やっぱり、各グループの月別ミーティングで100%の出席率がなきゃ、委員会メンバーには入れられないわね。」
△オバチャン2:「そうよ、そうよ、グループ内の活動もグループメンバー全員が、リーダーに頼らずに、責任分担してやっているところじゃなきゃだめよ!」
▲オバチャン3:「でも、そういうアンタは、グループの仕事を何かしてるわけ?あんまり厳しく基準を設定すると、あんたのグループがその基準を満たさなくなるわよ!それに、アンタ、委員会に選ばれてから、一度、グループ・ミーティングを無断欠席したでしょ。100%の出席率なんて、自分はどうなのよ!いつもミーティングに出られるのっ!」
△オバチャン1:「うーん、じゃあ90%の出席率でも、ヨシとするかあ。」
▲オバチャン2:「えーっと、えーっと、グループの半数が責任分担していたら、よいことにする?」

まず最初は、とにかく厳しい委員会メンバー選定基準を設定するオバチャンたち。
自分たちが、委員会メンバーに選ばれるまで、たった1名、ローン返済した人がいなかったため、とか、たった1名、ミーティングに欠席したメンバーがいたため、委員会の第1次選考にもれてしまったグループなど、苦労した分、新たに委員会メンバーを選定する際の基準は厳しく設定する。議論は激しく続き、現実的な設定基準にたどりつくには、もう少し時間をかけよう、ということで落ち着いた。

「月に1度の委員会だけでは、どうにも話が十分に出来ないっ!!」というのが第2回のミーティングを終えたオバチャンたちの感想だった。

△オバチャン4:「委員会は始まったばかりで、決めなくちゃいけないことがいっぱいあるのよ。その度に、仕事を休んで大変だけど、PCUR-LINK事業で、2回目以降の委員会ミーティングの交通費は出してくれるって言うのだから、その交通費を使わなくちゃ!4月、5月、6月としばらくは、月2回は皆で集まらなくちゃ、ダメよっ!」

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このオバチャンの力説に一同押し切られたように、次回のミーティングは4月20日に決定。そのときには、仮事務所の候補物件をみて、みんなが気に入ったら委員会仮事務所PCUR-LINKプロジェクト事務所を最終化する予定。

次回の委員会までのオバチャンたちの課題は、「仮事務所の年間コスト計算をする」ということになった。さて今回、いくつかの委員会メンバーがミーティングに欠席したが、その理由に次のようなものがあった。

・たまたま読み書きできるメンバーの都合がつかず、
・読み書きのできないメンバーがミーティングに参加することになったが、
・この人たちが「どうせアタシがミーティングに行っても、
・記録もとれないし・・・。」と、ミーティングを欠席した。

このせいで、第2回の委員会ミーティングを欠席することになってしまったグループがあったのだが、グループメンバーは、欠席したこのメンバーたちを激しく叱った。詳しい模様は、以下(2)の「ディビヤ・グループ」の巻で。

今月のグループ・ミーティング実況中継

「ラマニ・グループ」の巻

ビシャカパトナム市内最大のスラム、コバリトッタにあるSHG、ラマニ・グループ。2004年2月のSHGグレーディングでも堂々66グループのSHG中、最優秀成績のAグレードを獲得。2005年1月の生産・物流センター計画&運営委員会メンバーSHG選抜でも見事、第1次選考で、委員会に選ばれた。いわば優等生SHGで、JICA中部国際センターやJICAインド事務所のスタッフの方も現地調査では、このラマニ・グループを訪れている。

ところが、優等生はいつまでも続かない・・・。

委員会メンバーに選ばれた後の3月、4月の2ヶ月間、グループの内のゴタゴタで、月別ミーティングは開かず(それでも、3月も4月も貯蓄とローンの返済だけはちゃんとやったところは、さすが優等生なのだった)、研修で習った会計帳簿もつけていない、第1回&第2回の委員会も欠席することになってしまったラマニ・グループ。
4月半ば、このラマニ・グループのリーダーから、ソムニード事務所に電話があり、「ちょっと、相談したいことがあるのだけ、ミーティングに来てくれないかしら?」と言われた。

指定された時間に、コバリトッタに出かけて行ったソムニード・スタッフ。黙って、オバチャンたちの話し合いを聞いていた。

■オバチャン1:「アタシたち、生産・物流センター計画&運営委員会のメンバーに選ばれたけど、やっぱり辞退したいわ。だって、今の仕事(洗濯屋)の仕事を休んで、研修やミーティングに出ていたら、固定客を失って、収入が減るじゃない?」
□オバチャン2:「でも、同じ人が毎月、何度も研修やミーティングに出るわけじゃないんだから、委員会メンバーのままでいようよ。だって、今まで、金銭出納簿とかSHGの仕組みとか、教えてくれた人たちも、自分たちで決定しろ、と言ってくれた人たちもいなかったじゃない。絶対、PUCR-LINK事業を一緒にやったほうが、アタシたちグループのためになるわよっ!」
■オバチャン3:「アタシたちさ、よくグループ内で喧嘩して、もうグループ解散してやるって言ってるけど、いつも仲直りして今まで一緒にやってきたじゃない。委員会メンバーになっても、交代でグループの代表を研修やミーティングに送って、何とかやっていこうよ。」
□オバチャン4:「でもさ、ちょっとアンタ(スタッフに向かって)、生産・物流センターが出来たら、アタシら、ずっとそこに勤めなくちゃいけないわけ?今の仕事にやっぱり支障があるんじゃない?PCUR-LINK事業が、なんか仕事の保障をしてくれるわけ?一体どうなのよ?」

▲ソムニード・スタッフ、敢えて沈黙。

□オバチャン5:「アンタねえ、そんなことまだスタッフに聞くわけっ!!(怒)PCUR-LINK事業はね、去年の7月からずーっと、1ルピーだってグループにはくれなかったじゃない!
生産・物流センターという「カレー」を作ってんのは、アタシたちなのよ!その「カレー」をいつ、誰が、どうやって食べたらいいか、ソムニードのスタッフやJICAが決めるわけ!?それに、その「カレー」が失敗したからって、ソムニードやJICAは、何か他の食べ物をくれるとか、そんなことは一切、ないわよ。アタシたちが生産・物流センターのことを決めるのよっ!」
■オバチャン6:「そうよ、そうよ。アンタ、今、鍋に米をいれたばかりで、すぐそれがご飯になって食べられるとでも思ってんの?」
□オバチャン4:「水が沸騰して、余分な水を飛ばして、それから蒸らして、しばらくしてからしかご飯は食べられないわ。」
■オバチャン6:「それと一緒なのよっ!生産・物流センターのために、アタシたちが委員会メンバーに選ばれたのは、まだ火にかけたばかりの米の状態で、ご飯として食べられるようになるには時間がかるのと同じように、まだまだ時間をかけて、生産・物流センターの計画をしていかなくちゃいけないのよ!すぐに今の仕事の損になるとか、得になるとか、そーいう話じゃないのよっ!」

スタッフは、ラマニ・グループのオバチャンたちが、委員会メンバーでいるか、どうかの熱のこもった議論を聞いていたのみ。

結局、委員会メンバーになることを反対していたオバチャンたちは、大多数賛成オバチャンの説得を受け、ようやく委員会メンバーでいることを決定。第3回の委員会ミーティングに出席する人も決め、昨年1年間分の金銭出納簿などの帳簿も付けることも決定。

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スタッフが帰ろうとすると、オバチャンの何人かが言った。
「よそのグループは去年1年間の帳簿をつけるのに、1ヶ月かかっているみたいだけど、アタシら、やると決めたら、2日で1年間の帳簿付けを終わらせて見せるわ!」との強気の発言。

優等生ラマニ・グループ、パワーアップして復活か!?

「ディヴィヤ・グループ」の巻

ラマニ・グループ同様、ビシャカパトナム市内のコバリットタにあるグループ。これまた優等生グループで、第1選抜で委員会メンバーに選ばれた。

生産・物流センターの計画や運営にはいつもやる気いっぱいで、どのグループよりも早く昨年1年間の帳簿づけを終わってしまい、第1回の委員会ミーティングにも積極的に参加していたのだが・・・。
第2回の委員会ミーティングには無断欠席。

たまたま読み書きできるメンバーの都合がつかず、第2回のミーティングには、読み書きのできない人がミーティングに参加することになった。しかし、このメンバーたちが、「どうせアタシが委員会に行っても、記録もとれないし・・・」と、ミーティングへ行かなかったのだ。そこで、グループ・ミーティングでは、欠席したこのオバチャンたちへ非難が集中。

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◆オバチャン1(第2回ミーティングを欠席した人):「だって、アタシ、ミーティングで何か話すって苦手だし、記録も取れないから、グループに戻ってきても、何を話したか、皆にうまく伝えられないと思って、第2回のミーティングに行かなかったの。」
◇オバチャン2(同じく第2回ミーティングを欠席した人):「ミーティングには、読み書きのできる人が行かなくちゃ、やっぱりダメよ」
◆オバチャン3:「アンタたちねえ、SHGは、読み書きできるメンバーのためだけにあるわけ?グループの貯蓄やローンは、読み書きできる人たちだけがやってるわけ?」
◇オバチャン4:「アタシら、生産・物流センター計画&運営委員会メンバーに選ばれたけど、それって読み書きできるメンバーの努力だけで選ばれたの?」
◆オバチャン5:「生産・物流センターだって、読み書きできるメンバーだけのために作るの?そんなんでいいわけ?」
◇オバチャン6:「読み書き出来なくてもいいのよ。後から委員会ミーティングの議事録を借りてきて、それをグループ中で読める人が、みんなに読んでくれてもいいんだし。とにかく委員会の場に、アタシらのグループのメンバーが必ず参加してるってことが大事なのよっ!」
◆オバチャン7:「今から、アタシがリストを作るわ。第3回の委員会に出るのはアンタとアンタ、第4回は、アンタとアンタ、そうやって全員が委員会に出席する順番を決めるわよ。自分の順番には、絶対、委員会に行くのよ!子どもが病気だ、やれ祭りだ、やれ読み書きできない、なんて言い訳はもう金輪際ナシよっ!」

という激しい議論があって、第3回ミーティング参加メンバーが決定。
今後は、絶対、ミーティングを欠席することがないよう、グループメンバーで確認し合ったのであった。

「インディラ・グループ」の巻

ビシャカパトナム市内から車で1時間ほどのところにある郊外の農村部。

PCUR-LINK便り第8号でお伝えした「シッディ・ヴィナイカ・グループ」があるカーペンター・コロニーのお隣りが、この「インディラ・グループ」。

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インディラ・グループのメンバーやその家族には、足や腕、目や耳に障害を持つ人が多い。そうした家族を優先的に、政府は、土地の権利を、無料もしくは安い値段で、与えたのだった。この土地の名前を「ヴィカラングラ・コロニー」という。ココナッツの葉と泥の壁からできた小さな家が多い、なかには、ちらほらと、セメント製の壁や屋根の家もあるのは、すぐ隣のカーペンター・コロニーと似ている。

インディラ・グループの月別ミーティングでは、わずか30分ほどで、毎月のローン返済や貯蓄が回収され、もっぱら議論は、生産・物流センター計画&運営委員会のことになった。第2回の委員会ミーティングは、ヴィカラングラ・コロニーの集会場で開かれたことから、グループメンバーのほとんど全員がミーティングに参加していた。
第2回のミーティングで次回の委員会ミーティングの課題とされていた「委員会仮事務所の年間コスト計算」が主な議題となった。

□オバチャン1:「(スタッフに向かって)委員会の事務所は、ウガディ(4月9日:テルグ新年)が縁起がいいから、それまでに探してよ、と言ったけど、どうなったの?今日はもう14日よ?」
▲スタッフ:「なかなかいい案件がなくて、時間がかかっています。でも、今すごくいい案件を見つけて、大家さんもいい人そうなので、4月20日の第3回の委員会のときには、みんなで見にいけるでしょう。それで、委員会のメンバーも気に入ったら、その時、決定しましょう。」
□オバチャン1:「それなら、いいわ。4月20日を楽しみにしているわ。じゃあ、仮事務所に何が必要か、皆で考えるわよ!」
■オバチャン2:「まずは必要な設備からね、えーっと椅子でしょ、机でしょ、チャイ用のグラスでしょ、えーっと、えーっと蛍光灯もいるわね、それから扇風機。これは必需品よ!えーっとそれから・・・」
□オバチャン3:「委員会用の会計帳簿も何冊か、要るわ。それはウチの夫が足が不自由な人たちを対象にした政府の「製本技術研修」を受けたことがあるから、ウチの夫からノートを買ってちょーだいね。」
■オバチャン4:「アンタのところから、帳簿を買うかどうかは、委員会で話さないとダメよ。でも、ついでにソムニードにも2005年度用の帳簿を買ってもらったらいいんじゃない?」
□オバチャン5:「それは、さておき。他に買うものないの?なかったら、毎月の事務所の維持費の計算をするわよ。」
■オバチャン6:「えーっとまだあるわ。石鹸とか、掃除用のほうきも1年分、買わなくちゃ。ほうきなんて、すぐダメになるから5本くらい要るわよね?電話もあれば便利よねえ。」

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□オバチャン7:「電話代は高いわよ、PCUR-LINK事業中は、JICAが払ってくれるかもしれないけど、その後は、アタシたちで電話代を払っていくのよ。そんなこと、出来るの?電話はダメ。ほうきも年間に2本だけ。」
■オバチャン8:「じゃあ、次は、維持管理費ね。家賃がいるでしょ、掃除人も警備員もいるわよね?あと委員会専用の事務員も雇おうか?あと委員会事務所までの交通費ね。電気代と水道料と、あと、えーっと、えーっと。」
□オバチャン7:「アンタたち、これだけでざっと計算すると、最初の年に、200,000ルピー(約480,000円)も必要よ!JICAが払ってくれている間はいいとしても、生産・物流センターでは、この金額を、毎年払えるようにして、その上、儲けていかなくちゃいけないのよ!」
■オバチャン一同:「ヒエーッ、200,000ルピーかあ、タイヘンそうだなー。」

この後、オバチャンたちは、昨年1年間のグループの会計帳簿付けの総まとめとして、バランスシート作成した。自分たちの年間のグループの総収入や今までの総貯蓄額、そしてグループがローンの利子などで稼いだ利益、グループの年間の支出などをグループ設立以来、はじめて知ることになった。

自分たちのグループの会計報告の結果を知ったオバチャンたちのオドロキは、次号のPCUR―LINK便りをお楽しみに。

注意書き

マヒラ・アクション=PCUR-LINK事業のインド現地パートナー団体の一つ。ビシャカパトナムのスラムの女性と子どもを支援する活動を約10年間続けている。

電話連絡=委員会メンバーに選ばれた7グループはすべて、月別ミーティングが延期になると必ずソムニード事務所に電話して次の日程を知らせてくるようになった。また、会計帳簿の付け方でわからないことがあっても、電話で質問してくる。電話を持っているオバチャンは、とても少ないのだけど、とにかく、近くの公衆電話やら、電話を持っている親戚の家から、と頻繁に事務所に電話をかけてくるようになった。これが、ミーティング・ドタキャンを平気でして、スタッフに帳簿を付けさせていた同じグループか、と思うと、その変化に涙、涙。

「1ルピーだってくれなかった」=「“PCUR-LINK事業は、去年の7月からずーっと1ルピーだってグループにはくれなかったじゃない”と言いますけど、各グループに現金の寄付こそしていませんが、研修には交通費、会場代、講師謝礼とか、色々お金かかってるんですけど・・・その辺もご理解いただけると嬉しいんですけど・・・ブツブツブツ。」オバチャンたちの熱い議論の合間に聞こえるプロジェクト・マネージャーのつぶやき。

「読み書きのできる人」=ちなみに、このグループで読み書きのできるメンバーは、13名のメンバーのうち、2名のみ。オバチャン3から6は、読み書きのできないオバチャンたちの発言。

「激しい議論」=議論のあいだ中、オバチャンたちの血圧はぐんぐん上昇し、大声で怒鳴りあう、このままでは殴り合いになる一歩手前、という感じの議論であった。ひとしきり、第2回委員会ミーティングに参加しなかったメンバーを非難した後のオバチャンたちは、またケロリと、仲良くなるのである。オバチャンたちは、よくソムニード・スタッフの前で、殴り合い一歩手前のような喧嘩をする。ここには、ドナー団体の前で、猫なで声を出して、いい子ぶりっ子する「受益者」はどこにもいない。オバチャンたちだって真剣だし、スタッフだって真剣なのだ。

「帳簿を買ってもらう」=「1度、2度使って、バラバラになるような帳簿でなければ、領収書もキチンと出してくれるなら、アンタたちから買う」といつも言っているソムニード・スタッフ。実は、以前、このオバチャンからノートを買ったが、すぐに表紙が破れたり、領収書も発行しない、等の苦労をしたのだった。オバチャンたちが、製品管理のキビシサ、領収書の発行などを学んでいくのも、これからのPCUR-LINK事業の研修の一つなのだ。